淡 路 島 一 周サイクリング  2001年4月28日 (土)    52歳 


昨年は琵琶湖一周をして長距離走の自信がついた。練習は週1回、それも50キロと短いがそれなりに走れる。淡路島は琵琶湖と同じような形をしているし、面積もそれほど違わないはずだ。湖の周りを走るのと、海に囲まれた島を走るのは気分が変わって楽しそう。月刊誌サイクルスポーツに特集があって、「かなりの健脚以外は一日での一周は無理」と書いてあった。立川水仙郷の辺りに急坂があるという。それならやはり是非一日で一周したい。419プレストの店長は 「右回りですよ」 と教えてくれた。
テキパキと自転車を輪行袋に収納する自信がないので、昨夜のうちに収納してしまった。当然のこと朝は駅まで担いで歩くことになる。手ぶらでさっさと歩けば6分の道、よちよち歩きで駅に到着。始発の近鉄電車に乗車。京都駅からJRに乗ったときは空いていたが、大阪辺りから次第に混み合ってくる。高校生の姿が多い。自転車ってのは畳んでも嵩張るんだよね。足をぶつけないように気を付けてよ、自転車ではなくて足が痛いよ。心の中でそう思いながら、少し恐縮な気持ちを持ったまま明石 駅で降車。喫茶店に入ってコーヒーを飲む。
店を出て自転車を組み立てる。収納に比べると少しは易しい。明石フェリーの乗り場へ向かう。
自転車は200円、大人1名320円都合520円を払って乗船。
あんな本こんな本、明石海峡大橋


明石海峡大橋

 
このフェリーに乗るのは初めてだ。漁船や通りすぎる貨物船が沢山ある。もちろん明石海峡大橋を下から見上げるのも初めて。フェリーから下りるとき、係のおじさん達が 「この自転車は軽いやろな、タイヤなんかアメゴムみたいな色してるな」 と話しかけてくる。アメゴム!いえ、このタイヤは1本2千円以上するんですよ。ケプラー繊維も入っているし、空気だって7気圧も入っているんですから。まあ、そんなことはどうでもいいか。フェリーから降りて岩屋から走り始めたのはAm900頃。気持ちよく走り始める。琵琶湖は左周りをしたが、淡路島は右回りをして海の景色を楽しむつもりだ。津名郡東浦町で右手に大きな観音像が現れた。「世界平和大観音像」 と書かれている。少し休憩をしてから津名町方面に走り出す。津名港からは関空方面にフェリーが出ている。 
あんな本こんな本

現在は取り壊されて存在しません

 
洲本までは30qあまり、1時間ちょっとの行程だ。ここまでは平坦な道だったが、この先は厳しいアップダウンが続く。とは言っても、それがこのコースのハイライトで楽しい部分ということになる。海水浴場を左に進むと、彼方に和歌山県の加太や友ケ島、沖ノ島が見える。狭い道を過ぎると別れ道にでた。右は急な坂道、左は比較的緩やか。気持ちは左へ傾く。実際に左の方が海岸沿いで正しいコースのようにも思う。誰か来たら聞いてみようと思うが車が通らない。仕方なくを幸いに、握り飯を食べて腹ごしらえをする。横にはタラの大木がある。美味しそうな新芽が沢山ついている。やっと来た車を止めて尋ねると、「右」 が正解。がっかり・・・。走り始める。 
あんな本こんな本



 
勾配は次第にきつくなってくる。南淡町までが厳しいアップダウンの連続だ。どの坂もとても一回では登り切れない。この自転車で最も軽い組合わせのギアでも苦しい。車の来ないことを確認しながら、蛇行して登坂する。それでも降りて休憩の連続。もうバテバテの状態。曲がりくねった下り坂を、中津川組という集落を抜けると海岸へでた。南淡路水仙ラインという名称がついている。贅沢な言い分だが 恐ろしい程単調な道路だ。海上に沼島が見えている。 
あんな本こんな本


 
時期が良ければ右手の斜面には一面に水仙が咲くに違いない。そうだ、この辺で一度私の愛車を紹介おこう。
車名
GIANT型名OCR-1、アルミフレーム。コンポはシマノのティアグラでデュアルコントロールレバー、フロントギヤは歯数が52/42/30の3枚、リヤのフリーギヤは25/23/21/19/17/15/14/13/12の9枚の組み合わせ。リムはマビックのCXP21で700C。タイヤはユッチンソンの700-23Cが入っていました。車重は付属品なしで9.8s。ハンドルのサイズは自分の肩幅よりも相当広いものがついていました。書いている自分がよく分からないのですが、要するにいい自転車であるがこういうタイプでは安価な部類です。デュアルコントロールレバーというのは、ブレーキレバーと前後のギヤチェンジレバーが一体化していて安全にギアチェンジができます。
左下遙かに福良港が見える。
南淡町の役場近くで道を尋ねると「ここからもまだまだ上りばかりですよ」とのこと。どちらにしてもあと少し、教えてもらった道の駅うずしおで昼ご飯にしよう。やっとの事で上りきったら、大鳴門橋と四国の見事な景色が開けた。 
あんな本こんな本あんな本こんな本、大鳴門橋

左、坂を登り切ると四国がすぐそこ


右、レストランからの眺め


 
暫く見とれてから進行方向と反対の道の駅の方へ下り始めたが、随分気持ちの良い下り坂。まてよとブレーキをかける。この素晴らしい下り坂を下ると、帰りはここまで上って来なければいけない。あ、下るのをやめようかなと迷ったが空腹には勝てない。一気に下って大鳴門橋のレストランで豪華な海鮮丼を食べた。やはり来て良かった。1時間半ほど休憩をして来た道を引き返す。「楽あれば苦あり」 ホントそのままでした。阿那賀の集落は突然道が細くなり、路地を通り抜けるといきなり瀬戸内海 (播磨灘) にでた。ここからは平坦な道路が続く。弁天島という公園設備のある所を通りすぎ、キャンプ場の慶野松原から五色浜を通る。淡路サンセットラインと名付けられた場所で、時刻はまだ少し早いが相応しい景色で納得。 
あんな本こんな本

 淡路サンセットライン

 
あんな本こんな本



 
途中に仏壇用の線香を作っているところもあったが、の製造は有名だ。一宮だったと思うが、橋の欄干に瓦で装飾をしてある。印象が強くていいアイデアだと思った。立ち寄りはしなかったが、北淡町には阪神淡路大震災の時に出来た「野島断層」が保存してある。松帆の浦で右にカーブをすると明石 海峡大橋の下 だ。フーッ、ついに帰ってきた。取りあえず風呂に入ってから夕飯にしようと、岩屋温泉会館にまっすぐ向かう。石けんはありますかと聞くと、受付嬢は親切に「中にあるはずですが、無かったらこれを脱衣ボックスの上に置いておきますから使って下さい」という。ラドン温泉で、地元の人がよく利用するらしい。あがってから、「何か美味しいものを食べたいのですが」 と聞くと、フェリー乗り場の寿司屋さんを紹介してくれた。めったに食べない (それほど好きではない) 鰻重を賞味する。イルミネーションに飾られた明石海峡大橋を見ながらフェリーに揺られ、JRと近鉄を乗り継いで22時過ぎに帰宅。心地よい疲れでよく眠れた。

  データ (D154.35Km、(T・実走時間)7時間14分、(A21.3Km/H
        (M63.1Km/H      地図と高低図が下にあります 



 
    前の頁 、琵琶湖一周サイクリング   次の頁 、淡路島2周サイクリング    サイクリング記録の目次へ        トップ頁