《私の本棚 第七十八》   平成15年9月  

   「劉村渡」
  楊万里 (南宋)  

             劉 村 の 渡
   隔岸軽舟不可呼

   小橋独木有如無

   落松満地金釵痩

   遠樹黏天菌子孤
 
岸を隔つる軽舟呼ぶべからず

小橋の独木有れども無きが如し

落松地に満ち金釵痩せ

遠樹天に黏きて菌子孤なり
 
  向こう岸の小舟を呼んでも、声は届かず、

板一枚を渡した橋は無いのと同じこと。

松の葉は地面に落ちて、金のかんざしが色あせたよう、

遠くの木は空につらなり、きのこ(茸)がぽつんとあるように見える。 
   【作者が瀬戸大橋を見たら何と詠むでしょうね。
瀬戸大橋、与島、






 瀬戸大橋と坂出 
(与島主塔頂部からの眺め)

 【本文との関係---イメージ】
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