《私の本棚 第七十三》   平成15年4月 

 ローマ人の物語T 「ローマは一日にしてならず」 塩
七生

 著者はイタリアに魅せられ、イタリアに関する多くの著作を発表しています。このローマ人の物語は、毎年1冊書き上げられ、出版されています。

 ローマが建国されたのは紀元前753年。日本は縄文時代、中国は孔子が誕生する約200年前になります。当時の「国」というのは、イタリアも中国も同じですが、人が生活する地域 (市町村) を城壁で囲んだものと考えた方が分かりやすいと思います。当時のローマの勢力範囲は東京都の10分の1程度と言われています。ギリシャもイタリアもそのような国が沢山ありました。「スパルタ式教育」 にその名を残すスパルタも当時の超軍事国家です。文明が大いに繁栄していたギリシャに、3人のローマ人高官が視察に行きます。1年間滞在してつぶさに研究した結果、ギリシャの政治方策を取り入れません。ここからローマの長い繁栄の基礎が始まります。 歴史書には 「○○世界の歴史」 という全集もありますが、一国に焦点を合わせたものは読み応えがあります。中国には 「十八史略」 が残されています。 
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