《私の本棚 第二十九》   1999年(平成11年)8月
    
    「トムソーヤーの冒険」  マーク・トウェイン

 ああ〜、小学生の頃に読んだことがある・・・・と多くの人が思い出すアメリカ文学作品でしょう。同世代の少年少女が主人公として、子供らしい夢や冒険を繰り広げます。主人公のトムは、いたずら心旺盛でかつ機智に富んだ少年です。大変嫌な 「塀のペンキ塗り」 という仕事を言い付けられたとき、遊んでいる友達の姿を見かけると、塀のペンキ塗りほど面白い仕事はないという様に振る舞います。そして、「君の持っているリンゴをくれるなら変わってあげても良いよ」 と言って、まんまと仕事をしない事とリンゴの両方を手に入れます。憎めない悪童を主人公に、のびやかな自然の中で子供の世界を描き出します。
 舞台はミシシッピー河沿いですが、作者はこの河で水先案内人をしていた事もあり、マーク・トウェインと言うペンネームもそれに由来するという事です。この後、「トムソーヤーの探偵」 「トムソーヤーの探検」 「ハックルベリフィンの冒険」を書い ていますが、全て大人の世界を風刺したものとの事です。 
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